~得意先の信用調査と危険度チェック項目~
売上代金の回収は、企業の資金繰りを計画する上でもっとも重要な要素です。
今の経済環境下では、従来以上に売掛金の確実な回収を維持する事が求められます。
それでは、どんな点に注意を払えば良いのか参考となる項目をまとめてみました。
Ⅰ リスク回避のために・・・
1、新しい取引先の信用調査
①名刺を良く見る
②電話帳を調べてみる
③商業登記簿を見る
④不動産登記簿を取り寄せる
⑤取引先を訪問する
⑥経営者の自宅を確認する
⑦取引先の出入業者を確認する
2、危険度の目安とされる項目
①手形の決済を伸ばして欲しいとの依頼
②支払期日の延期の依頼
③メインバンクの変更
④在庫の増加
⑤社長が何時も不在
⑥社長が重病になった
⑦経理など支払窓口と連絡が取りにくい
Ⅱ 万一、売掛債権が不良債権化してしまった場合の経理処理は・・・???
不良債権の損金算入時期:税務上は次の区分により事実認定を行った上で、それぞれ損金として経理される時期についての判断をすることになります。
1、法律上の貸倒れ・・・その事実の発生した事業年度
①会社更生法に基づく計画認可決定、商法に基づく特別清算の協定認可や整理
計画の決定などのように法律上の手続きによるもの
②債権者集会の協議決定で合理的なもの
③債権者の債務超過が相当期間継続し、弁済不能による債務免除など
2、会計認識上の貸倒れ・・・全額が回収できない事が明らかとなった事業年度
で損金経理 (債権者の資産状況、支払能力等からみて全額回収できない
ことが明らかなど)
3、売掛債権の特例・・・備忘価額を残して損金経理
①取引停止後1年以上経過
②同一地域の売掛債権の総額が回収費用に満たない など
なお、上記1~3の事例が生じた際の経理をする場合においては、担保物がある
場合の取り扱いや債務免除の方法、損金算入方法などいろいろな要件があります。
詳細は、担当者までご相談ください。
☆☆ 売掛債権の焦げ付きが出ないよう、社内の管理体制がどうなっているかリスク管理 の一環として一度見直しをしましょう。!☆☆